『三の星』

雪に覆われて、真っ白です。

当たり前といえば当たり前なんですけど

驚きを禁じ得ません。

後から後から降る雪も地上を覆い尽くす雪も

区別がつかない状態です。

おや?あそこにいらっしゃるのは…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴィクトール様です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おう!お前もここに来たのか?

さっきも庭園によくいる商人がいたぞ。

なんでもルヴァ様とエルンストに

本を沢山買ってもらう約束で来たが

早く来すぎてしまって、待っていると

風邪をひいてしまいそうなんで着払いで送りつけるとか…

チャッカリしたものだな。はっはっはっ。

…どうした?今日の俺は何か変か?

大丈夫だ、昔のことを思い出して少しばかり

感傷的になっていただけだ。気にするな。

心配しなくても、もうロッジに戻るからな。

お前は誰かと待ち合わせか?」

いいえ、なんでもないです

さようなら

私…ヴィクトール様に

お会いしたくて!