『一の星』

雪に覆われて、真っ白です。

当たり前といえば当たり前なんですけど

驚きを禁じ得ません。

後から後から降る雪も地上を覆い尽くす雪も

区別がつかない状態です。

おや?あそこにいらっしゃるのは…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オスカー様です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やあ、お嬢ちゃん。

こんなところで出会うなんて運命は俺の味方のようだな。

おっと、でも君の温もりをあじわうのはおあずけだ。

このへんでジュリアス様を見なかったか?

待ち合わせしてるんだが…あぁ、メッセージボードに

メッセージがあるな…。

なるほど…オリヴィエがマルセルを追いかけ回していて

ここにも来るから顔を合わせたくないんで

先に行かれたか…。

オリヴィエも執念深いからな。確かにジュリアス様の

愛馬に髪をかじられたことを盾に妙なことを

させようとするかもしれんしな…。

お嬢ちゃん、運命は味方してくれなかったようだ

俺は行かなくちゃならない。

でもイヴの夜は…恋人達の時間だ。

俺の胸を焦がす君は誰かと待ち合わせてるのか?」

は…はは…、

さ…さようなら〜

私…オスカー様に

会いたくて来ました!