「えっ!俺に?

嬉しいなぁ。

俺は…君が誰かと待ち合わせなのかもって

ちょっと落ちこんでたんだ。」

 

「なぜかってさ…

お・・・俺…君が…。」

 

「ふう…

俺、いままで勇気なんて自然とわいてくるものだと

思ってたよ。

息するみたいに、正しいって思えば何でも出来るみたいに。」

 

「ごめん。

ちょ…ちょっと駆けてきていいかい?

ま…待っててくれよ。」

 

 

「はぁ、はぁ、よ…よし!!

よく聞いてくれ!

お・・・俺は!君が!好きだ!

あ…愛してる!!

だから、俺に会いにきてくれて

とっても嬉しいんだ。」

 

「わ〜っ!

な…なんで泣くんだい?

ご…ごめん。

あの、その…お・・・俺…。」

 

「あ…、ご…ごめん。

な・・・泣いてる君があんまり可愛かったから…。

い…いきなり抱きしめたりしちゃ

い…いけないんだっけ…?

あぁ…、オスカー様に

よく聞いとくんだった。」

 

「あの、その…泣かないで…

イヤだったら放す……。

ごめん…

放せない…

君を放せない。

愛してるんだ…絶対に他の誰にもわたせない。

ごめん。」

 

「えっ?イヤじゃ…ないのか…?

嬉しい?

本当に!?

お・・・俺…

どうしたらいいか…

ちょっとごめん!

君を抱いて走りたいんだ。

どこまでも。

あのオーロラの向こうへ行こうよ!

俺に任せてくれよ。

どこまでだって行ける!風にのって。」

 

「君の愛があれば

俺は無敵のヒーローさ。

空だって飛べるよ、きっとね。」

 

「あれ?

こんなところで教会の鐘の音?

『クリスマスクロス』の共鳴音?

へ〜、そうなんだ。

1000年に一度だけ惑星が正十字に並ぶ時に

聞こえるっていう言い伝えの音なのか…。

綺麗な音だね。

そのうちまた、一緒に聞きに来よう。

あれ?何を笑ってるんだい?ねぇ?」

 

聖地時間にして1000年が

どれくらいの月日かは女王のみが知ることですが

きっと約束は守られることでしょう。